大いなる年 2024
主よ。遅れないでください!
主の勇士よ。立ち上がれ!

2024年2月25日(日)新城教会主任牧師 滝元順

士師記6章11〜12節(新改訳 2017)
“さて主の使いが来て、アビエゼル人ヨアシュに属するオフラにある樫の木の下に座った。このとき、ヨアシュの子ギデオンは、ぶどうの踏み場で小麦を打っていた。ミディアン人から隠れるためであった。主の使いが彼に現れて言った。「力ある勇士よ、主があなたとともにおられる。」”

 

ハレルヤ!主に大きな拍手をおささげいたしましょう。
今日のメッセージのタイトルは、「主の勇士よ!立ち上がれ!」です。あなたは主の勇士です。お隣の方に宣言してください。
「主の勇士よ!立ち上がれ!」

一つご報告しなければならないことがあります。先週、お一人の方が天にお帰りになりました。それは櫻井清さんです。新城教会を初代から支えてくださった重要な方でした。ご家族の意向で、事後報告にしてくださいと言われましたので、ご報告申し上げます。先週の日曜日には礼拝に出席されていました。しかし火曜日に、突然、天にお帰りなりました。お風呂に入って、声をだしてお祈りしていたそうです。九十二歳でしたから、息子さんが横に待機していたそうですが、音がしたので開けたら倒れていて、それっきり反応がなかったそうです。人生ってわからないものです。しかしどうせ天に帰るのならば、櫻井さんのような死に方をしたいと思いました。祈っていて、音がしたので戸を開けたらすでに天に帰っていたのですから、H3 ロケットの打ち上げ以上に早いですね。
先週、ご家族だけでの小さな召天式でしたが、大変、祝福されました。私が司式をさせていただきました。

今日は、有名なギデオンのストーリーから、学んでいきたいと願っています。ギデオンという存在は、とりもなおさず、私たち一人ひとりに対応する人物です。

” 主の使いが彼に現れて言った。「力ある勇士よ、主があなたとともにおられる。」”

私のところに主の使いが現れて、「主の勇士よ!主があなたとともにおられます!」と声をかけてもらったら、どんなに励まされる事でしょう。

こんなすごいことがギデオンに起こったのですが、彼は何と答えたのでしょうか。

さて、当時のイスラエルは、大変厳しい状況にありました。

” イスラエルの子らは、主の目に悪であることを行った。そこで、主は七年の間、彼らをミディアン人の手に渡された。” (士師記六章一節)

ミディアン人とは、バアル礼拝を強烈に行っていた民族でした。彼らがイスラエルに毎年侵入し、苦しめていたのです。それも七年連続で苦しめられていたのです。その理由が、「イスラエルの子らは、主の目に悪であることを行った。」と記されています。悪を行うと、敵に攻め込まれるのです。正しく歩むのは重要です。

しかし「主の目に悪」とは何でしょうか?先週、私は嘘言っちゃった、喧嘩しちゃったなぁとか、いろいろ悪を定義しているかもしれません。しかし士師記二章では、悪について定義しています。

” すると、イスラエルの子らは主の目に悪であることを行い、もろもろのバアルに仕えた。” (士師記二章十一節)

「主の目に悪」とは何か?それは偶像礼拝でした。バアルという、当時のカナン人たちが拝んでいた土偶を、神の民イスラエルも一緒に拝んでいたのです。それが主の目に悪とされたのです。

” イスラエルが種を蒔くと、いつもミディアン人、アマレク人、そして東方の人々が上って来て、彼らを襲った。彼らはイスラエル人に向かって陣を敷き、その地の産物をガザに至るまで荒らして、いのちをつなぐ糧も、羊も牛もろばもイスラエルに残さなかった。” (士師記六章三~四節)

ここに「ガザ」という地名が出てきます。今ガザで大きな戦いがありますけれど、東の方の民族が入ってきて、ガザは西部の地中海側ですが、そこまで一掃したのです。種を蒔いて、もうすぐ収穫だ、「さぁ収穫しよう!」としていると、突然敵が侵入して、すべての収穫物を掻っ攫ってしまったという訳です。こんな悲しいことないですね。この近所、田舎ですが、山側に行くと畑の周りに柵ができています。結構高い、金属製の柵です。何のための柵か
と言ったら、獣が入らないように獣進入除けの柵です。この近所には害獣と呼ばれる動物が多く住んでいます。猿をはじめ、猪や様々な動物たちです。彼らはよく知っています。人間が種を蒔いて、収穫直前に入ってきます。お百姓さんが一生懸命育てた収穫物を全て攫っていくのです。

その被害があまりにも多く、長く続いたので、最近は柵が設置されたわけです。しかし猿とか、めちゃ頭がいいそうです。かぼちゃとスイカがあった場合、スイカは小脇に抱えて、カボチャは足で蹴りながら山に消えて行くそうです。スイカを蹴ったら壊れるのをよく知っています。この付近の猿の軍団は、ミディアン人、アマレク人たちを象徴しているかのようです。

このような事がイスラエル全土に七年連続で起こったわけです。それは大変だったと思います。

” こうして、イスラエルはミディアン人の前で非常に弱くなった。すると、イスラエルの子らは主に叫び求めた。イスラエルの子らがミディアン人のゆえに主に叫び求めたとき、” (士師記六章六〜七節)

時々、人生の中に、様々な問題が起こります。それはある意味においては神の愛の現れです。なぜなら、神は叫び求める民に、助けを与えるからです。私も多くの試練に遭いましたけれど、振り返れば、その時が最も主に叫び求めた時でした。そして主は、私を助けてくださいました。

今、日本も、世界も、問題だらけです。これからどうなっていくのかたいへん心配です。主に叫び求めなければならない時が来ています。

ギデオンは不思議な体験をしたのですが、主になんと答えたのかというと、

” ギデオンは言った。「ああ、主よ。どうすれば私はイスラエルを救えるでしょうか。ご存じのように、私の氏族はマナセの中で最も弱く、そして私は父の家で一番若いのです。」” (士師記六章十五節)

普通では考えられない神秘体験、主の使いが目の前に現れ、「あなたは主の勇士です!」と宣言されたのにも関わらず、こんな弱音を吐いてどうするのですか。相当、弱っていたのではないかと思うのです。

皆さんの中で、「私は本当に弱い存在です。」と感じておられる方、おめでとうございます。神さまはそのような存在を選ばれるからです。

ギデオンは、マナセ族のアビエゼル氏族に属していて、ヨアシュの末っ子でした。ギデオンとは、ヘブル語で「(木などを)切る人」という意味だそうです。主の選びは人の選びとは異り、救いは、力、年齢、知恵によるものではなく、神はしばしば最も弱い者を選ばれるのです。

日本の教会は、どうして成り立っているのかというと、キリスト教文化によって成り立っているのではありません。人々は弱さを覚えないと、なかなか教会に来ないからです。考えてみたらどうでしょうか。なぜ教会の門をくぐったのでしょうか?扉を叩いたのでしょうか?やはり、様々な問題があったから、神を必要としたのです。神に助けてもらいたい!と弱さを覚えたから叫んだのです。ということは、弱さを覚えること自体、そもそも、神の選びがある証拠です。

日本はキリスト教文化が色濃くありません。教会に来るのは弱さを覚えてくるわけです。そこに、強力な神の選びがあるのです。主は弱さの中に働いて、その人を勇士にします。

” 主はギデオンに言われた。「わたしはあなたとともにいる。あなたは一人を討つようにミディアン人を討つ。」”(士師記六章十六節)

すごい言葉です。彼はミディアン人におびえて、酒槽に入って隠れて小麦を打っていた弱い中でも最弱男でした。しかし彼は勇士として選ばれたのです。彼は信じられなかったと思います。

あなたも、「私がギデオンのようになるなんて、絶対に無理!」と思っているかもしれません。しかしこのストーリーに照らし合わせると、神は弱くなった人物を選ぶはずです。

先週はジョー先生が来られて、現在のアメリカの様子な どを教えて下さいました。アメリカの教会も大変みたいですね。ジョー先生の教会も、いろいろと大変だったと告白しておられました。しかしアメリカだけでなく、日本も韓国も、世界中の教会はコロナの後、大変弱くなっています。

しかし、このように教会が弱くなった時、人々が弱くなった時にこそ、主は働かれるはずです。ギデオンに「わたしはあなたとともにいる。あなたは一人を討つようにミディアン人を討つ。」と言われたように、一人が万人を相手にするほどの力を与えてくださるのです。

今日お一人一人が、勇士になることを願って主を求めていきたいと願います。

ミディアンとか、異民族は、旧約聖書中では主を信じない民族ですが、新約聖書においては霊的諸力をも現します。それは悪魔と悪霊どもの勢力として捉えられています。

ということは、ギデオンが体験した戦いは、霊的戦いに置き換えることができます。そもそもギデオンの戦いは、ただの戦いではありません。霊的存在である「み使い」たちが動員されて、実際の敵が滅ぼされていますから、霊的戦いそのものです。

現在、世界はどのような状況にあるのかがヨハネの手紙の第一、五章十八〜十九節に記されています。

” 神から生まれた者はみな罪を犯さないこと、神から生まれた方がその人を守っておられ、悪い者はその人に触れることができないことを、私たちは知っています。私たちは神に属していますが、世全体は悪い者の支配下にあることを、私たちは知っています。

 

この言葉を、どのぐらい現実として、シリアスに捉えているでしょうか。

「神から生まれた者はみな罪を犯さないこと、神から生まれた方がその人を守っておられ、悪い者はその人に触れることができないことを、私たちは知っています。」

クリスチャンは、十字架の血潮によって罪贖われたものですから、神の守りがあると述べています。私たちは神に属していると語られています。しかしその後、「世全体は悪い者の支配下にあることを、私たちは知っています。」と続きます。世界は悪い者、すなわち悪魔の支配下にあるという事です。このことをどのぐらい現実に感じているでしょうか。

最近紹介した岩波訳聖書だと、こう訳されています。

” 私たちは神から出た者であるが、世はくまなく悪しき者のもとに置かれていることが私たちにわかっている。”

「世はくまなく悪しき者のもとに置かれている。」と訳されています。「世全体」のギリシャ語が、「あらゆる点で、+全体的に」という概念を持っている言葉なので、「『世はくまなく』悪しき者のもとに置かれている。」と訳されています。

今、私たちはどこに住んでいるのでしょうか。この世に住んでいます。世界は「くまなく」、「あらゆる点で」、「全体的に」悪しき者、すなわち悪魔の支配下にあるのです。これが現実です。そうならば、今日歌いましたけれど、「備えよ。戦いに備えよ!」ということに他ならないのです。

また、私たちは神から出た者、彼に触れられない、守られていると告げられています。そんな存在ならば、世界を変えるためには、クリスチャンが立ち上がるしかないので
す。

現在、戦火はどんどん拡大していますし、パンデミックがあったし、地震があったり、今まで人類が経験したことのない領域に入ったような気がします。しかしこの世で起こる悪しきことは、すべて、くまなく、悪しき者のもとに置かれて起こるのです。

さて最近、世界のトップニュースになったのは、どんなことかご存知でしょうか。日本の報道は偏っています。NHK がすべてを言い当てているとか、世界で起こっている重要なことをしっかりと取り上げていると思ったら、大間違いです。日本の報道は、権力者に都合のいいことしか、報道されていません。本当に知らなければいけないことは、隠されています。

数年前まで、こういうことを話すと、「お前は陰謀論者だろ!」と言われましたが、今は言われなくなりました。なぜなら、秘密が徐々に明らかにされたからです。

皆さんの中で少し前に、ツイッターなどで、あっという間に、世界で三億回以上再生さたニュースをご存知でしょうか。それはタッカー・カールソンという元FOX ニュース、最も多くのアメリカ人が見ている番組のアンカーマンと、ロシアのプーチン大統領が対話したからです。世界で現在、最も悪名高き、プーチンがクレムリンで、西側のご意見番のようなタッカーのインタビューに応じたのです。それが世界のビッグニュースでした。