〜この地に植えられ70年〜
主イエスよ来てください!
〜人生の試練と脱出への道〜

そんな究極的な戦いの中、神さまが用いられたのが、五人の孫たちのうち、最も小さな三歳の幼児、勝門でした。当時三歳の勝門が夢を見たのです。すでに何度も何度もお話しさせていただきましたのでご存じだと思います。それは二〇二〇年一月の事でした。何もしないで死を待つのも悔しいので、「飲み薬の抗がん剤があります。」というので、抗がん剤服用が開始される前週、彼が夢を見たのです。
彼が突然、母親に、「ばぁば、治ったって!」と言いました。『えっ!誰がそんなこと言ったの?』「イエスさま。」
彼の夢の中にイエスさまが現れて、ばぁばに「治る薬をあげるね」と言って薬を渡して、勝門に、「ばぁば治ったよ。と言ってくれた」と言うのです。だから彼は母親に「ばぁば治ったって!」と告げたのです。

調べてみたら、それは二〇二〇年一月六日の事でした。その二日後、一月八日には何があったのかというと、家内が薬を服用する前の検査というか、造影剤を入れて、現在家内の膵臓がどんな状況になっているのかの検査日だったのです。
しかその結果は最悪でした。「以前よりもずっと大きくなっています。三センチから五センチになっています。今から三つの恐ろしいことを申し上げますが、よろしいでしょうか?」と医師が私たち夫婦に言いました。「どうぞ」と言ったら、「今あなたには、三つの危険が迫っています。一つ目、大動脈が圧迫されていて、いつ破裂するかわかりません。二つ目、十二指腸が押しつぶされていて、もうしばらくすると食物が通過しなくなります。そしてもう一つ、胆管にステントを入れましたけれど、詰まりそうなっています。今度詰まったら、最挿入は不可能です。」と言われました。
「ではそれらは、いつ起こる可能性がありますか?」と聞くと、「この状況だと、今日起こっても、明日起こっても、不思議ではありません。」と言われました。
一月六日に「ばぁばは治ったって!」と言われておいて、八日には、この状況です。「なんだよこれは!」という結果でした。

でも六日に勝門が見た夢について聞いていたので、あまり動揺しませんでした。「やれるもんなら、やってみろよ!」みたいな気持ちで医師の話を受け止めました。
その後、薬を飲み始めました。「こんな弱い抗がん剤は効くはずはない!」と言われていました。しかし服用して三ヶ月ぐらいで、腫瘍マーカーは正常値になり、癌はCT上では確認できなくなり、胆管に挿入されていたステントは消えていました。これは紛れもなく、家内の身に起こった奇跡でした。医者もびっくりして「こんなの見たことがありません。日本でこの薬で治ったのは滝元さん以外にいないと思います。CT上ではがんを確認することができません。」と言われました。

本当に主は生きておられます!寿命を付け加えてくださったのです。信じられない奇跡を見ることができました。それに用いられたのが、三歳の幼児、勝門でした。

その後、家内は手術を受けました。しかし、予後があまり良くなくて、ご存知のように、昨年の十二月十八日の早朝、天に帰って行きました。
家内が天に帰る瞬間を見たのが、娘のリベカと私、そして、ほんの少し遅れて、よりによって勝門だったのです。私はそれを見て、本当にがっかりしました。「神さまは、何を考えているんだ!」と失望しました。
一時は勝門に「癒やしてあげたよ。」と言っておいて、よりによって、家内が死ぬ瞬間に彼がいなくてもいいじゃないか!と思いました。彼は甘えん坊で、ママから離れることができなくて、その夜、我が家にいたからでした。彼は呆然として、動かなくなった家内を見て、涙を流していました。
孫たちに今後どうやって、説明したらいいのだろうか?と、たいへん悩みました。また、皆さんに対しても、今まで奇跡が起こったのに、どうして家内は召されたのか、その死を、信仰的にどのように説明したらいいのか、全く分かりませんでした。もう皆さんに顔向けできない、牧師なんかやっていられないと、本当に悩みました。神さまは、ひどいなぁ。こんなことならば、癌が最初に発見された後、三ヶ月、四ヶ月で終わってくれていた方が、ずっと良かったのではないか?と、混乱しました。奇跡が細かく起こったりして、一喜一憂させられて、もうやっていられないみたいな気持ちになったこともありました。

時に、神さまの働きには、我々には全く予想だにできない展開があります。

家内が亡くなる二日ぐらい前、家内は孫たちを全員集めて、こう話しました。「ねぇみんな。絶対に、天国に来てよ。」それが彼女の孫たちに対する、最後の言葉であり、遺言でした。みんな泣きながら、家内の言葉に頷いていました。家内も自分の身の周りに数多く起こった事柄と、現在の状況を、どのようにすりあわせて良いのか理解できず、混乱していました。あそこまで神さまが良くしてくれて、超自然的に回復して下さったゴールがこれか・・・、私も不信仰になりました。
そして家内は、十二月十八日の早朝、息を引き取りました。私の混乱は、なかなか収まりませんでした。

しかし、今年になって、またしても信じられない発言が、少し大くなった勝門からありました。今年の一月の事でした。家内が天に帰って四十日後の出来事でした。彼になにげなく祈ってもらった時でした。彼が突然、こう祈り始めました。

「イエスさま、あなたは僕に、ばぁばは治るよという夢を見せてくれて、治る薬をくれました。それを飲んでばぁばは治ったことを、心から感謝します。」と祈っていました。
しかし彼は続いてこう祈りました。「その後、イエスさまはもう一つの夢を見せてくれました。ばぁばは一度治るけど、その後、死んじゃうよ。天国に行くよ。でも心配しなくてもいいよ。やがてばぁばは、完璧な姿になってこの地上に戻ってくるから。でもこの夢は、みんなに話しちゃ駄目だよ。と言われました。ばぁばはすべてを理解して、天に行きました。ありがとうございます。」と祈りました。

びっくりしました。
彼は二番目の夢はイエスさまに口止めされたと言うのです。勝門に、「その夢、いつ見たの?」と聞いたら、彼が言うのには、「同じ夜、続けて見た。」と言うのですが、それは定かではないですが、なんと神さまは、ばぁばが一度治る夢とともに、もう一つ、ばぁばは死んで天国に行くけれど、完全な癒しを受け取って地上に戻ってくると彼に告げられていたのです。
もう一度この地上に戻って復活するという、イエスさまの再臨とともに、彼女はあるということです。いや〜、本当に、まさかの展開となりました。
それで彼は、家内の死後、あまり動揺していなかったのです。おかしいなと思ったら、そのような夢を見ていたからでした。
彼に、「おまえずっと、言うのを我慢してたの?」と聞いたら、『我慢していた。』「大変だったろう?」『大変だった。』

何度も彼は、お母さんに、『僕は一つ、どうしてもママに言えない夢がある。』と言っていたそうです。
母はその夢は、きっと怪獣の夢かなんかで、聞くと思い出して怖くなるからと思い、聞かなかったそうです。しかしそれはばぁばの死と、復活の預言でした。
神さまはなんと細かい計画をお立てで、その目標を達成するための可能な手段を体系化して、その手段の遂行・手順・時間・スケジュールを管理されていたということを、家内の召天後、振り返ると、いや〜まさにお見事!みたいに驚かされます。
神さまは私たちに時々、試練をお与えになりますけれど、それとともに、脱出の道も、細かい手順とともに用意してくださっているのです。

ヒゼキヤは十五年、命を付け加えていただいたのですが、家内は三年半、命を付け加えてもらいました。みえちゃんは五年ほどの命を付け加えてもらったと思います。

家内が三年半の命を付け加えていただいた背景に、とりなしの祈りがありました。それは何かというと、

『今の時の苦難は、やがて私たちに啓示される栄光に比べれば、取るに足りないと私は考えます。
被造物は切実な思いで、神の子どもたちが現れるのを待ち望んでいます。被造物が虚無に服したのは、自分の意志からではなく、服従させた方によるものなので、彼らには望みがあるのです。』(ローマ人への手紙八章十八〜十九節)

被造物とともにうめき、被造物とともに祈るということを、主がこの教会に教えてくださったからです。試練は人だけのものではなくて、被造世界全体のものです。

『被造物のすべては、今に至るまで、ともにうめき、ともに産みの苦しみをしています。』((ローマ人への手紙八章二十二節)

被造物にも祈ってもらえ!と主は言われました。

『被造物は切実な思いで、神の子どもたちが現れるのを待ち望んでいます。』(八章十九節)

それが家内に三年半の命を付け加えていただいた、大きな要素になったと思うのです。

家内を撮したビデオがいろいろ残っているのですが、それを整理していたら、家内が毎朝祈りに行っていた河川敷で、私が撮った動画を見つけました。それを見たら、家内がメッセージを送ってくれていました。
今日のメッセージの最後は、家内に締めてもらいたいと願っています。死んでもなおも語る、家内のメッセージに、しばらく耳を傾けていただきたいと思います。では、よろしくお願いします。

<ビデオ>
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これらの木がずーっと、私の祈りをサポートしてくれて、一緒に祈ってくれました。真夏の超暑い時は、この木たちがここに陰を作って、直径五メートルくらいの陰を作って、祈る環境を作ってくれました。そして一緒に祈ってくれました。
ここにはあけびがありますが、あけびは本当に冬の小さな時から、ずっと一緒に祈ってくれて、今はあんなふうに口を開けて鳥たちの餌になりました。
こっちに行くと、小さかったあけびが、こんなに大きくなって、口を開いて一つは鳥の餌のために口を開けました。これらがまだまだ二センチ、もっと小さかったかな・・。ぐらいの時からずっと一緒に祈ってくれました。このあけびたち、被造物の祈りによって支えられてきたところも大きいです。「あけびよ!あけびの木よ!主を賛美せよ!またともに祈ってイエスさまの栄光を現していこうね!よろしくね!ハレルヤ!」
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という、家内からのビデオ・メッセージでした。被造物と共に祈ることは、試練を脱出するための秘訣です。
人生に、思わぬ試練が降りかかることがありますけれど、神さまは必ず試練とともに脱出の道を用意して、細かい手順を踏んで、私たちを引き出してくださるのです。今日は信仰を持って受け取りましょう。
最後に一言お祈りさせていだき、私のメッセージに代えさせていきます。

天の父なる神さま。み名をあがめて、心から感謝いたします。私たちの出会った試練は人の知らないものではない事を、心から感謝いたします。今、多くの方々が、世界では苦しんでいます。完全な解決はイエスさま、あなたがお帰りになる再臨にあります。一刻も早く帰ってきてください。
試練とともに脱出の道を用意してください。今日ここにおられますお一人一人の上に、特別な祝福がありますように。私の体験したストーリーが、お一人一人の実となり祝福となりますように。
尊いイエスさまのみ名によって、祈りをみ前におささげいたします。アーメン。