私たちは「日本丸」という大きな船に乗っています。船内がどれほど賑やかで楽しくても、船がどちらに向かっているのかを意識しなければ、大変なことになります。
かつて、「タイタニック号」という巨大な客船が処女航海に出ました。その船内では、パーティーが開かれ、華やかな時間が流れていました。しかし、その航路上に大きな氷山があり、船がそれに接触したことで、乗員乗客合わせて一瞬にして千五百十三人が亡くなったのです。
これは何を示しているのでしょうか。内側がどれほど幸せでも、全体の方向性、つまりどこに向かっているのかを意識して祈らなければ、内側の幸せも一瞬で壊れてしまう、ということです。
国会は立法を職務とする国家機関です。ここで作られる法律が国の方向性を決めます。
メド・ペルシャ時代、一つの法律が定められ、各州に文書が配布され、その内容は次のようなものでした。
“書簡は急使によって王のすべての州へ送られた。それには、第十二の月、すなわちアダルの月の十三日の一日のうちに、若い者も年寄りも、子どもも女も、すべてのユダヤ人を根絶やしにし、殺害し、滅ぼし、彼らの家財をかすめ奪えとあった。各州に法令として発布される文書の写しが、この日の準備のために、すべての民族に公示された。”(エステル記 三章十三~十四節)
これは国で制定された法律でした。アダルの月の十三日、今月の十三日に実行される計画だったのです。この法律が実行されていたら、ユダヤ人はすべて殺されていました。イエスさまの誕生にも関わる大事件でした。
しかしエステルという王妃が戦ったことによって、この法律の実行は中止されました。
そのとき、モルデカイがエステルを励まし、「もしかすると、このようなときのために」あなたはここに来たと語りました。
今の時代、私たちがなぜクリスチャンなのか――それは、「このときのため」なのです。この時代のために、私たちは、日本と世界のためにとりなし、祈っていく必要があるのです。
アメリカで、トランプが大統領になって、「今日から性別は男と女の二つのみ」 という宣言をしたのは 本当に大きな事でした。これはある意味、世界の破滅にブレーキがかかったようなものです。
ローマ人への手紙 1章28~32節、
彼らは神の真理を偽りと取り替え、造り主の代わりに、造られた物を拝み、これに仕えました。造り主こそ、とこしえにほめたたえられる方です。アーメン。
こういうわけで、神は彼らを恥ずべき情欲に引き渡されました。すなわち、彼らのうちの女たちは自然な関係を自然に反するものに替え、
同じように男たちも、女との自然な関係を捨てて、男同士で情欲に燃えました。男が男と恥ずべきことを行い、その誤りに対する当然の報いをその身に受けています。
また、彼らは神を知ることに価値を認めなかったので、神は彼らを無価値な思いに引き渡されました。それで彼らは、してはならないことを行っているのです。
彼らは、あらゆる不義、悪、貪欲、悪意に満ち、ねたみ、殺意、争い、欺き、悪巧みにまみれています。また彼らは陰口を言い、
人を中傷し、神を憎み、人を侮り、高ぶり、大言壮語し、悪事を企み、親に逆らい、
浅はかで、不誠実で、情け知らずで、無慈悲です。
彼らは、そのような行いをする者たちが死に値するという神の定めを知りながら、自らそれを行っているだけでなく、それを行う者たちに同意もしているのです。
悪魔は、何千年もの間、世界の人々に偶像礼拝をさせて、それを熟成させています。そうすると、結果として 、同性愛社会が出現する事を知っています。これは、定められた法則です。罪が熟すると、同性愛社会ができる。そうすると 世界の悪が増大し、破滅につながっていくことを 熟知しているのです。これは現代社会そのものです。だからこそ、悪魔は「神は男と女に彼らを創造された」(創世記一章二十七節)という最初の宣言をねじ曲げているのです。これは人権問題でもなんでもないのです。
バイデン政権のときに、LGBT運動がものすごく強調され、日本も大きな影響を受けました。日本のキリスト教会にも、真理を曲げて「これは罪ではない」「これは普通のことだ」と言う人たちが出てきたのです。
『LGBTQと聖書』という本が最近出版されて、日本の教会に波紋が広がりました。その本の著者はこう言っています。
「現代で言う同性愛・両性愛の人々が同性を愛するとしたら、それは彼らが選んだわけではなく、生来的な「心」に従った行動をとっているのにすぎません。同性愛者にとっては、同性間の性行動はむしろ「自然に順じた」行動です。」
「心から、自然に出てくる行動ならいいじゃないか」 と言っていますが、イエスさまは何と言っていますか?
“口に入る物はみな、腹に入り、排泄されて外に出されることが分からないのですか。しかし、口から出るものは心から出て来ます。それが人を汚すのです。”(マタイの福音書 十五章十七~十八節)
人は生まれながらの罪人です。心から出てくるものは、良いものではなく、汚れであり、罪です。
『LGBTQと聖書』は 性善説に立っており、福音の理解が完全に間違っています。これで日本中の教会が混乱させられました。
『船の右側』の二月号にこの本について、ある牧師が次のように書評しています。結論的に、
「以上のように、著者は性的少数者の性行為を正当化するために、多くの聖書外資料を用いて、各聖書箇所は同性間性交を禁じてはいないという新解釈を提示するのだが、いずれにも無理がある。無理があるのだから、一般の聖書読者は近づく由もない異教世界の聖書外資料まで駆使して傍証をしている。だが、そこには無理があるのは、そもそも『解放の福音』すなわち<社会的少数者の解放と尊重>を支配的解釈原理とすることに問題があるからではなかろうか。」
福音理解が間違っていると指摘しています。
結論ありきで、こういう本が出されていますが、それは悪魔の計画に教会が加担することになるのです。世界の破滅に教会が加担することになり、大きな罪です。
やがて四年経って、大統領が変われば、元に戻るかもしれない。しかし、このときこそ、しっかりと声を上げて、戦っておかなくてはいけないのです。
また今回、LGBTQ運動を広げるための、世界的組織が関わっていたことが暴かれてきているのです。アメリカの慈善団体「USAID」をご存知ですか?トランプ政権で、「常識の改革」がなされて、「DOGE」というイーロン・マスク率いる団体がUSAIDの解体を打ち出しています。海外でLGBTQの権利拡大を陰で支援していたUSAIDを凍結して、調べているのです。
日本にも工作資金が流れ込んでいると噂されました。NHKに資金が流れ込んでいるという噂が出て、NHKはすぐに声明を出していましたけれど、マスコミは買収されています。
バイデン政権は、日本の大使にLGBTQ推進者を任命していました。日本で「LGBT理解増進法」が制定される前、この大使はいろいろな発信をし内政干渉であると非難されました。彼は同性愛者のパレードの先頭に立っていた人物です。ここにメスが入ったのは、世界中の心あるクリスチャンたちのとりなしの結果だと思います。
もし、クリスチャンが世界の出来事に関心を持って祈らなければ、地球号は破滅に向かいます。
今回、アメリカ副大統領になったヴァンスという人物は、四十歳だそうです。彼が先日、ミュンヘンで開かれた安全保障会議に出席し、ヨーロッパを痛烈に批判しました。最も懸念を表明したのが、イギリスに対してでした。彼はこう話しました。
「そして、最も懸念すべきこととして、私は私たちの親愛なる友人であるイギリスに目を向けます。」と言って、アダムさんという人が中絶施設から五十メートルの所で祈っていたとき起こった事件について語りました。彼はただ静かに八分間、祈っていただけなのです。しかし祈っていたことが問題となり、これが「凶悪犯罪」とみなされ、逮捕されたのです。
アダムさんという人は、中絶施設から五十メートルのところに立って、静かに黙って八分間祈っていただけでしたが「凶悪犯罪」だと言われたのです。その思想がイギリスに定着し、アメリカにもその影響があるというのです。
「人が気分を害するような行動をしたら、それは凶悪犯罪だ」という考え方です。最近、アメリカの教会も窮地に追い込まれていました。クリスチャンが迫害されていたと言うのです。正しいことを言えなくなっていたのです。日本の首相、石破さん、一応クリスチャンですから、彼のためにも祈る必要があります。
クリスチャンの使命は、「石を取り除いて、諸国の民の上に勝利の旗を掲げること」です。これが教会の使命です。
新城教会も今年で七十五年になりました。なぜ神がこの教会を建てられたのか。それはただ、私たちがハッピーになるためだけではないのです。それ以上に、この国のために、世界のために出て行って、勝利の旗印を立てるためです。
そして今後、この働きが若い方々に継承されるように、祈り働いていきたいと願っています。
では今から皆さんと共に聖餐式を行います。
“ですから、あなたがたは、このパンを食べ、杯を飲むたびに、主が来られるまで主の死を告げ知らせるのです。”(コリント人への手紙 第一 十一章二十六節)
天の父なる神さま、み名をあがめて心から感謝いたします。聖餐式は天と地が一つになる時であることを感謝します。尊いイエスさまのみ名によって、祈りをみ前におささげし、聖餐式を始めます。アーメン。