2025
神が働きを加速される年!
~イエスさまから学ぶ霊的戦い~

ゲラサは、経済が農業に依存していたために、デメテル崇拝は都市の繁栄にとって非常に重要で、都市としての性格からその崇拝が不可欠であったと言われます。日本にも多くの神社などがありますが、この近所は農耕神です。都会に行けば商売繁盛の神々です。それぞれ、街の性格に合った神々が祀られています。ゲラサは、農耕神デメテルが祀られていたということです。すでにゲラサの人たちはイエス様が湖を渡ってくる途中に風を静めたのを見て、「イエスってすごい。我々の神々以上に力がある」と感じていたのです。

◆麻薬の背後にある霊的な力
イエスさまが許可したことによって、2000匹の豚が崖から落ちました。この記事を自然保護団体や動物愛護団体の人たちは、「キリスト教のイエスはひどい人物だ。2000匹もの罪もない豚を湖の中に落として殺した。所有者もいたはずだ。」と批判します。しかし当時の人たちの感覚はそうではありませんでした。

私たちにとって豚は食料の一部です。とんかつは美味しいです。しかしゲラサで豚は何の為に使われていたのでしょうか。豚はデメテルの聖獣だったのです。豚は「デメテルと一緒に働く神の使い」と考えられていました。豊川稲荷に行くとキツネが祀られています。それは稲荷と一緒に働くのがキツネという設定です。同じです。豊川市に置き換えたら、キツネが2000匹崖から落ちたのと同じ出来事です。

今回「2000匹の豚が湖に落ちた」という現象について少し深掘りしてみました。

古代最大の秘術といわれ、ギリシャ・ローマ時代、いやそれ以前から行われていた「エレウシスの秘儀」というものがありました。それは圧倒的な影響力と尊崇の念から、特異な地位を占めていました。紀元前15世紀ごろから古代ローマ時代に至るまで、実に、約2000年間にわたって行われ、その起源の深さは考古学的な発掘調査によっても裏付けられています。一つの秘儀が2000年間も続いていたのは、それ相応の理由があったのに違いありません。

「エレウシスの儀式」の内容はどういうものなのか。ゲラサはヘレニズム時代にできたギリシャ文化の町でした。ですから、確実に「エレウシスの儀式」が行われていたはずです。

秘儀への参加者は初めに海に入って、子豚とともに身を清める浄化の儀式を行いました。子豚は参加者の汚れや罪を象徴的に背負うと信じられ、海に投げ込まれ殺されました。2000匹の豚とは、この儀式のために育てられていたわけです。

やがて聖域に到着した入信者は断食の後、神聖な飲み物「キュケオン」を摂取しました。その後彼らは祭儀場である「テレステリオン」に入り、秘儀の核心である啓示を体験したというのです。文献に基づけば、その核心は「聖なる御子の誕生の告知」と、祭司長によって啓示される「刈り取られた麦の穂の光景」であったと言われます。
この「キュケオン」という飲み物を飲んだ後に、啓示が与えられたのです。どういう啓示かと言ったら、「聖なる御子の誕生」だと言うのです。これはイエス様のポジションの逆をいく、悪魔の儀式そのものです。

そして、ここで飲まされた飲み物「キュケオン」の成分については、最も有力な説の一つが、麦角菌の覚醒成分が含まれているというものです。LSDの発見者である科学者アルバート・ホフマンは、麦から幻覚剤を抽出することは技術的に可能であったと指摘し、その体験が秘儀の中心であった可能性を示唆しています。

私は今回アメリカに行ったのですが、アメリカには麻薬が蔓延しています。多くのホームレスがいるのですが、皆薬をやっていて、意識なく、道ばたに横たわっている姿を何度も見ました。警察もそれらの人たちを検挙したり、保護したりすることはありません。アメリカでは多くの州でマリファナは合法化されていて、誰でも買うことができます。しかしマリファナを使うと、それがゲートウェイとなって、より強いLSDやコカインと言った麻薬に移行するのです。

では日本はどうでしょうか。覚醒剤や麻薬が隠れた世界で蔓延していると言われます。誰が編み出したのかと言ったら、その原点に「エレウシスの秘儀」が関わっているのです。オウム真理教も、覚醒剤などを飲ませて幻覚を見せ、「神体験だ」とうそぶいていたのです。「エレウシスの儀式」は、「死後の世界体験」でした。悪魔は幻覚作用を「死後の世界体験」と偽って人々を支配していたのです。

この文化、「エレウシスの儀式」は古代に終焉を迎えましたが、その象徴や思想は現代の学術、芸術、文化に深い影響を与えていると言うのです。R・ゴードン・ワッソン、アルバート・ホフマン、カール・ラックが共著した、『エレウシスの道』は「エレウシスの秘儀」が麦角菌の幻覚剤を用いたもので、メゾアメリカの幻覚性キノコを用いる宗教儀式との類似性を指摘しています。

世界の麻薬使用の原点に、悪魔、悪霊どもが存在します。イエス様がゲラサで行った悪霊を追い出しは、「麻薬は悪霊どもが関わっている!気をつけろ」という警鐘でした。麻薬を摂取するために必要不可欠な豚を湖の中に放り込んで、エレウシスの儀式をできなくしたのです。

この儀式には、続いて重要な儀式がありました。秘儀の最も重要な部分、「エレウシスの深聖域」と呼ばれるものは、地の裂け目へと豚を捧げる行為でした。地の裂け目とは具体的に、聖域内に掘られた深い穴とか、地下にある神聖な部屋を指しました。子豚を海に投げ込んだ後、麻薬を使用してトリップし、続いて、大きな豚を地の裂け目に落すのがエレウシスの儀式でした。

このような悪しき儀式が2000年以上に渡って、ギリシャ文化圏を中心に行われていたのです。それは現代の文化、習慣、芸術、全ての領域に入り込んだというわけです。
日本には、年々、麻薬の力が強く侵入しています。特に若い世代では美化されて「楽しいよ、使ったらどう?」という誘惑があります。しかしイエス様はゲラサで麻薬の原因となっている沈黙の存在を暴かれたのです。

イエスによるゲラサでの霊的戦いは、デメテル信仰の背景を踏まえることで、ゲラサでの出来事は単なる悪霊追い出し以上の深い霊的意味を帯びます。イエスが悪霊に豚の群れに入ることを許し、それが湖に落ちて滅びた出来事は、デメテル信仰において聖なる犠牲とされた豚が、イエスのみ名によって完全に無力化され、滅ぼされたことを象徴していると解釈できます。

麻薬が蔓延している現代社会で、それに打ち勝つことができるのはイエス様だけです。今回もアメリカでその事をお話しさせていただきました。

これはイエスの権威が、地域の霊的支配者である異教の神々、すなわちデメテルの力を完全に打ち破ったことを示しているのです。

豚の滅亡は、その地域の霊的束縛が断ち切られたことを意味し、結果として悪霊に憑かれていた人が正気に戻り、福音の証人となりました。このことはイエスがその地域における霊的戦いに勝利し、神の国の支配を確立したことの明確な証拠である、と言うのです。

教会が社会を覆っている暗闇に対して挑戦しないと、町も国もどんどん悪くなるのです。

主がこの教会において、33年前、それまで間接的に働いていた敵の存在を、直接的に、それが誰であるかを教えて下さいました。

私がリサーチに使っているAIが、最後にこのように言いました。

「この解釈は滝元順牧師の、地域に根ざした霊的戦いという視点をさらに深めるものだ。イエスはその地域の文化的宗教的背景を理解した上で、直接的に霊的支配を打ち破る行為をなされたのである。」

イエス様はむやみやたらに霊的戦いを行ったのではないのです。ここががポイントです。

「その地域の文化的、宗教的背景を理解した上で、直接的に霊的支配を打ち破る行為をなされた」のです。

私たちも日本の歴史や文化、習慣の中に、悪魔、悪霊どもがどのように間接的に働いているかを調査して、戦うようになりました。これはイエス様の霊的戦いそのものであるのです。

歴史とは、神の民と悪魔の礼賛者との間に起こる戦いの結果が記されるというのです。

過去の歴史には悲しい歴史が多く含まれますが、教会がこの闇に立ち向かう存在にならなければなりません。そしてまず私たちの覆いが取られて、神が誰であるかはっきり分かって、次に主の勇士となって、この地を覆う暗闇に立ち向かうようになるならば、世界は良い歴史を刻むようになるに違いありません。

今、日本も政治が大きく変化しようとしています。自民党と公明党の連立が破れて、これからどうなるのでしょうか。このような時にこそ、私たちは祈らないといけないのです。

先ほどの少年は、国会議事堂を覆っている闇の幻を見たと言うのです。その後、彼の背後からその存在が姿を現し、彼の人生さえも悪い方向に導こうとしていたことが分かりました。しかしイエスの名によって勝利したという体験は、彼らの人生にとって最も記憶に残る、素晴らしい体験であったと私は信じています。ハレルヤ!

◆結びの祈り
最後に一言お祈りさせていただき、私のメッセージに代えさせていただきます。

天の父なる神様、御名を崇めて心から感謝します。今世界が大変な方向に向かっていますが、いよいよ神の民と暗闇の支配との闘いが迫っている今日この頃です。主よ、どうか敵の力を見破る聖霊による知恵を与えてください。

今日は一人一人を覆っている敵の覆いが取られて、光を見ることができますように。
今日ここにおられる一人一人、また、ネットで礼拝に出ておられる方々にも同じ祝福がありますように。
尊いイエス様のみ名によって、祈りをお捧げいたします。アーメン。